「準備しているのに始められないのはなぜ?『準備不足』ではない本当の理由」

本を読む。
情報を集める。
セミナーを受ける。
資格を取る。

それでも、始められない。

そんなとき、多くの人はこう考えます。

「まだ、準備が足りない」

だから、

また何かを学ぶ。
また情報を探す。

そして気がつくと、

準備を始めてから、
ずいぶん時間が経っているってことはありませんか。

でも、ここで一つ考えてみてください。

本当に足りないのは、準備でしょうか。


準備すればするほど、不安になる

不思議なことがあります。

何も知らなかった頃より、
勉強した今の方が、不安になっている…

一つ学ぶと、
知らないことが見つかる…

資格を取ると、
次は経験が足りないと思う…

経験を積むと、
今度は自信が足りない…

準備をしているはずなのに、
「まだ足りない」という感覚だけが増えていく

もしこれが続いているなら、
準備の量が足りないのではないのかもしれません。

そもそも、
何のために準備しているのか。

そこが曖昧になっている可能性があります。


行き先が決まらなければ、荷物は選べない

たとえば、

明日から旅行に行くとしても、
行き先が分からなければ荷造りはできません。

北海道なのか。

沖縄なのか。

海外なのか。

行き先によって、
必要なものは変わります。

つまり、

「何を準備するか」は、
先に未来が決まらなければ分かりませんが、

私たちは、
ときどき逆のことをしています。

未来を決める前に、

「もっと準備してから考えよう」
としてしまうのです。

終わりのない準備のループに陥るのは、

行き先が決まっていない以上、
何をそろえれば「準備完了」なのかも決まらないからです。


未来を決めると、世界の見え方が変わる

認知科学では、人は目の前にある情報を、
すべて同じように受け取っているわけではありません。

自分にとって重要なもの。
必要だと思っているもの。

そこに注意が向きやすくなります。

たとえば、

「いつか何かを始めたい」
と思っているときには、情報はただ流れていきます。

けれど、

「私は、こういうことを始めたい」
と方向が見えた瞬間。

今まで見過ごしていた情報が、
急に目に入ってくることがあります。

必要な知識。
相談できる人。
使える場所。
すでに持っていた経験。

世界が変わったわけではありません。

自分が、世界を見る基準を変えたのです。


準備を始める前に、未来を仮置きしてみる

ここで誤解してほしくないのは、

「未来を決めたら、絶対にそこへ進まなければならない」
ということではありません。

未来は、仮でいいし、
途中で変わっても構いません。

ただ、

「もし、こちらへ向かうとしたら?」
と、一度だけ未来を仮置きしてみるのです。

すると初めて、

「今の自分には何が必要なのか」が具体的になってきます。

逆に言えば、
未来を決めないまま準備を続ければ、

何を学んでも、
何を身につけても、

「まだ足りない」と思い続けることがあるのです。


「準備不足」ではなく、「行き先不明」かもしれない

これまで学んできたことも、
積み重ねてきた経験も、無駄ではありません。

ただ、未来の方向が変われば、
必要なものも変わっていきます。

だからと言って、
過去を切り捨てるのではありません。

そこから、
未来に向かってアップデートしていくのです。

これまでの自分を否定するのでなく、
これまでの自分を連れて、次の未来へ向かえばいいのです。


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