私たちは、目に見えるものを現実として受け止め、
見たものや聞いたことをもとに、物事を判断しています。
しかし、私たちが認識できる世界は、
実際に存在する世界のすべてなのでしょうか。
人間の目に見える世界は、ほんの一部
私たちの身の回りには、
さまざまな電磁波が存在しています。
そのうち、人間の目で見ることができるのは
「可視光線」と呼ばれる、ごく限られた範囲です。
赤外線も、紫外線も、
私たちの目では直接見ることができません。
それでも、見えないからといって、
存在しないわけではありません。
適切な機器を使えば、
その存在や性質を確かめることができます。
つまり、
人間が見ている世界と、
実際に存在する世界は、
必ずしも同じではないのです。
この事実を、
私たちの認識に当てはめて考えてみると、どうでしょうか。
自分が認識できないものを、なぜ否定してしまうのか
私たちは、
自分の知識や経験をもとに世界を理解しています。
知っていることは理解しやすく、
経験したことは受け入れやすい。
一方で、
自分の常識では説明できないものに出会うと、
疑ったり、間違いだと判断したりすることがあります。
もちろん、
疑うこと自体が悪いわけではありません。
根拠を確かめ、
事実と照らし合わせることは大切です。
ただ、ここにはひとつの落とし穴があります。
自分が理解できないことを、
存在しないことと同じにしてしまう。
自分の知識で説明できないから、あり得ない。
自分が経験していないから、起こるはずがない。
そう判断するとき、
私たちは何を根拠にしているのでしょうか。
その根拠は、
物事そのものにあるのでしょうか。
それとも、
自分が知っている範囲にあるのでしょうか。
自分の認識の限界を、自分で知ることはできるのか
ここで、
さらに考えてみたいことがあります。
私たちは、
自分が知らないことを、
どれほど把握できているのでしょうか。
知らないことを知らないまま、
自分の知識で世界を説明していることもあるはずです。
そして、その説明に矛盾がなければ、
世界を理解したような気になる。
けれど、
自分の中で説明が成り立つことと、
それが世界の全体を正しく捉えていることは
同じではありません。
人間の目に見える光に限界があるように、
私たちの知識や経験、思考にも限界があります。
では、その限界の外側にあるものを、
私たちはどうやって知ることができるのでしょうか。
目に見えないものを、
何でも信じればいいわけではありません。
大切なのは、
わからないことを、わからないまま認識しておくこと。
そして、
自分が理解できていないという理由だけで、
結論を出さないことです。
自分が見ている世界が、世界のすべてではない。
そう考えたとき、
私たちが「現実だ」と信じているもののうち、
どこまでが確かな事実で、
どこからが自分の認識によるものなのか。
その境界を
私たちは本当に知っているのでしょうか。
自分では気づいていない思い込みが、
物事の見方や選択を狭めているとしたら?
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