ホメオスタシスとは?変わりたいのに変われない理由と、変化の仕組み

「変わりたい」と思っているのに、なぜか変われない。

そんなとき、私たちはつい、

「意志が弱いから」
「行動力がないから」
「本気じゃないから」

と、自分の問題にしてしまいます。

でも、本当にそうでしょうか。

私は、ここに
ホメオスタシスという仕組みが関係していると考えています。


人は「いつもの自分」に戻ろうとする

ホメオスタシスとは、
身体の状態を一定に保とうとする仕組みです。

体温や血糖値などが
大きく変化しないように調整しているのも、その働きです。

これは、
私たちが生きていくために必要な仕組みです。

そして、人間の変化を考えるときに興味深いのは、
私たちには「今の状態を保とうとする力」があるということです。

たとえば、

新しい仕事を始めたい。

生活を変えたい。

もっと自由に生きたい。

そう思って行動を始めても、
しばらくすると以前の生活に戻っている。

そんなことがあります。

これは、単純に
「やる気がなくなった」とは言い切れません。

今までの生活や考え方が、
自分にとっての「普通」になっているからです。


「なりたい自分」と「今の自分」

ここで、少し考えてみてください。

あなたが「こうなりたい」と思っている自分と、今の自分。

その差は、どこにあるでしょうか?

行動でしょうか。

環境でしょうか。

考え方でしょうか。

もちろん、どれも関係していると思います。

でも、その前にあるのが、
「自分にとって、何が普通なのか」ではないでしょうか。

たとえば、
今まで一度もやったことがないことを始めるとき、

頭では「やってみたい」と思っていても、

「そんなことをする自分は、自分らしくない」
と感じることがあります。

逆に、以前なら無理だと思っていたことが、
いつの間にか当たり前になっていることもあります。

この違いは大きいと思います。


未来を「考える」だけでは足りない

だから私は、変化を考えるとき、

「未来をイメージしましょう」
だけでは少し足りないと思っています。

大切なのは、
その未来を自分にとってどれだけリアルなものにしていくかです。

「こうなったらいいな」と考えるだけの未来は、
まだ「今の自分の外側」にあります。

でも、その未来にいる自分を何度も思い描いていると、

「こういう自分もありだな」
と思えるようになる。

さらに、

「この自分なら、こうするだろう」と、
未来の自分を基準に物事を見ることもできるようになる。

私は、この過程を「未来の臨場感を育てる」と考えています。


ホメオスタシスを敵にしない

ここで面白いのが、ホメオスタシスです。

ホメオスタシスには、
「今の状態を保とうとする」力があります。

だったら、その力を無理やり壊そうとするのではなく、

「何を、自分にとっての普通にしていくのか」
を変えていけばいいと考えます。

今までの自分にとって当たり前だったことが、
少しずつ変わっていく。

すると、

以前は「特別なこと」だったものが、
やがて「普通のこと」になっていく。

ここまでくると、
変化するために毎回強い意志を使わなくてもよくなります。

「頑張って変わる」というより、
変わった自分の状態を、自然に保てるようにしていく。

私は、ここに
ホメオスタシスを味方につける面白さがあると思っています。


変化は「今の自分を壊すこと」ではない

変わりたいと思ったとき、
「今の自分を変えなければ」と考える人は多いと思います。

でも、もしかすると必要なのは、
今の自分を否定することではなく、

「これから、何を自分の普通にしていくのか」
を決めることなのかもしれません。

ホメオスタシスは、変化の敵ではありません。

もともとは、
私たちの状態を守るために働いている力です。

だからこそ、
その強い力をどこへ向けていくのか。

私は、ここに「変わる」ということの
もう一つの見方があると思っています。


ホメオスタシスの力を、
自分の望む未来にどう向けていくのか。

そのためには、
未来の臨場感をどう育てていくのかも大切になります。

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